「退職したいけど、上司に直接言うのが怖くて踏み出せない…」
「電話やメールで退職を伝えるのは、非常識だと思われないだろうか」
「体調不良で出社できないけど、一刻も早く辞めたい」
「パワハラがひどくて、もう上司の顔を見たくない」
こんな悩みを抱えていませんか?
「退職は対面で伝えるのがマナー」と言われることが多いですが、現実にはさまざまな事情で直接伝えるのが難しいケースもあるでしょう。
体調不良で出社できない、パワハラで上司との対面が精神的に苦しい
遠方への配属で物理的に会えない——
こうした状況では、電話やメールでの退職連絡を検討するのは自然なことです。
この記事では、退職を電話やメールで伝える方法・注意点・使える例文を整理してお伝えします。
なぜ「退職は対面で」と言われるのか?
退職の申し出は対面で行うのが一般的とされていますが、まずはその理由を理解しておきましょう。
理由① ビジネスマナーとしての慣習
日本のビジネス文化では、重要な話は対面で伝えるのが礼儀とされてきた背景があります。
特に退職のような「組織に影響を与える決断」については
直接会って伝えることが誠意の表れと受け取られる傾向があるようです。
理由② 引き継ぎや退職日の調整がしやすい
対面であれば、退職の意思を伝えると同時に、引き継ぎのスケジュールや退職日について具体的な話し合いができます。
メールや電話だけでは、細かいニュアンスが伝わりにくく、何往復もやりとりが必要になることがあります。
理由③ 誤解やトラブルを防ぎやすい
文面だけのやりとりでは、こちらの意図が正確に伝わらず
「本気なのか」「引き止められるのか」といった誤解が生じることがあります。
対面であれば、退職の固い意思を表情や態度で伝えられるため、スムーズに進みやすいと言われています。
電話やメールで退職を伝えても問題ないケース
とはいえ、退職を対面で伝えることが「義務」ではありません。
以下のようなケースでは、電話やメールで退職を伝えることにも正当な理由があります。
ケース① 体調不良やメンタル不調で出社が困難な場合
心身の不調で出社できない状況にある場合、無理に対面で伝えようとする必要はないでしょう。
「まずは電話やメールで退職の意思を伝え、詳細は体調が回復してから」という進め方も選択肢の一つです。
仕事が辛い状況での対処法については、仕事が辛い時の対処法も参考になるでしょう。
ケース② パワハラやハラスメントを受けている場合
上司からパワハラやモラハラを受けており
対面で退職を切り出すこと自体が精神的に大きな負担になっている場合もあるでしょう。
このような状況では、自分の安全と健康を最優先に考えることが大切です。
パワハラで退職を言い出せない場合の対処法については、パワハラ上司に退職を言えない時の解決策で詳しくまとめています。
ケース③ 上司が多忙・出張中などで直接会えない場合
上司が常に忙しく面談の時間が取れない、あるいは長期出張中で物理的に会えないというケースもあります。
退職を先延ばしにし続けるよりも、まず電話やメールで意思を伝えておく方が、結果的にスムーズに進むことがあります。
ケース④ 試用期間中やまだ日が浅い場合
入社してまだ日が浅い時期に退職を決めた場合、上司との関係性がまだ構築されていないこともあるでしょう。
このような場合、メールや電話で退職の意向を伝え、その後の手続きについて相談するというアプローチも珍しくないようです。
試用期間中の退職については、試用期間中の退職も確認しておくと安心です。
退職を電話で伝える場合のポイントと例文

電話で退職を伝える場合、いくつかのポイントを押さえておくとスムーズに進みやすくなります。
電話で伝える際の5つのポイント
①タイミングを選ぶ
朝一番や就業直後など、比較的落ち着いている時間帯に電話するのが望ましいでしょう。
忙しい時間帯に電話をかけると、十分に話を聞いてもらえない可能性があります。
②最初に「お時間をいただけますか」と確認する
いきなり本題に入るのではなく、まず相手の状況を確認する一言を入れると、誠意が伝わりやすくなります。
③退職の意思を明確に伝える
「辞めようか迷っている」のような曖昧な表現ではなく
「退職を決意しました」と明確に伝えることが重要です。
曖昧な表現だと、引き止めの余地を与えてしまうことがあります。
④退職理由は簡潔にまとめる
電話では長い説明よりも、簡潔で分かりやすい理由を伝える方が相手にも伝わりやすいでしょう。
「一身上の都合」でも問題ないとされています。
⑤電話の後にメールで確認を入れる
口頭だけでは「言った・言わない」のトラブルになりかねないため
電話の後にメールで内容を記録として残しておくことをおすすめします。
電話での退職連絡 例文
「お忙しいところ恐れ入ります。少しお時間をいただけますでしょうか。
突然のご連絡となり大変恐縮ですが、一身上の都合により、退職させていただきたくご連絡いたしました。
本来であれば直接お伝えすべきところ、体調面の事情により電話でのご連絡となりましたこと、お詫び申し上げます。
退職日や引き継ぎにつきましては、改めてご相談させていただければ幸いです。」
退職理由の伝え方については、退職理由の答え方もあわせてチェックしておきましょう。
退職をメールで伝える場合のポイントと例文
メールで退職を伝える場合は、電話以上に文面の書き方が重要になります。
メールで伝える際の5つのポイント
①件名はシンプルかつ明確にする
「ご相談」のような曖昧な件名ではなく、「退職のお願い」など、内容が一目で分かる件名にしましょう。
②冒頭でお詫びの一言を添える
メールでの連絡になったことへのお詫びを最初に入れることで、誠意が伝わりやすくなります。
③退職の意思と退職希望日を明記する
メールでは曖昧な表現が特に伝わりにくいため、退職の意思と希望する退職日を明確に記載しておくことが大切です。
④引き継ぎへの協力姿勢を示す
「引き継ぎについてはご指示ください」といった一文を入れておくと、円満退職につながりやすくなります。
⑤送信後に電話でのフォローも検討する
メールだけでは確実に読んでもらえたか分からないため
翌日以降に電話で「メールをお送りしましたが、ご確認いただけましたでしょうか」とフォローを入れるのも有効です。
メールでの退職連絡 例文
件名:退職のお願い
○○部長
お疲れ様です。○○です。
突然のメールでのご連絡となり、大変申し訳ございません。
誠に恐縮ではございますが、一身上の都合により、○月○日をもって退職させていただきたく存じます。
本来であれば直接お伝えすべきところですが、体調面の事情によりメールでのご連絡とさせていただきました。
引き継ぎにつきましては、ご指示いただければ誠意をもって対応させていただきます。
お手数をおかけしますが、今後の手続きについてご教示いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
退職届の書き方もあわせて確認しておくと安心です。
詳しくは退職願・退職届の書き方をご覧ください。
電話・メールで退職を伝えた後にやるべきこと
退職の意思を伝えた後も、いくつかの対応が必要になります。
やるべきこと① 退職届を正式に提出する
電話やメールはあくまで「退職の意思表示」であり、正式な手続きとしては退職届の提出が必要になるケースが多いでしょう。
郵送での提出が認められることもあるため、人事部門に確認しておくと安心です。
やるべきこと② 引き継ぎ資料を用意する
出社が難しい場合でも、引き継ぎ資料をメールや共有フォルダで送っておくことで、退職後のトラブルを減らせます。
引き継ぎのポイントについては、転職時の引き継ぎのポイントが役立つでしょう。
やるべきこと③ 退職後の手続きを把握しておく
健康保険の切り替え、失業保険の申請、年金の手続きなど、退職後に必要な手続きは意外と多いものです。
事前に把握しておくと、退職後の生活にスムーズに移行できます。
退職後の各種手続きについては、退職後の手続きでまとめています。
やるべきこと④ 有給休暇の残日数を確認する
退職前に有給休暇が残っている場合、消化できるかどうかを確認しておきましょう。
有給休暇の取得は労働者の権利とされているため、退職時にまとめて消化することも選択肢の一つです。
有給消化の詳細については、退職時の有給消化の権利と交渉術も見ておくとよいでしょう。
どうしても自分で伝えられない場合は?
ここまで電話やメールでの退職連絡について解説してきましたが
それでも
「自分から連絡すること自体が怖い」
「上司と一切関わりたくない」
という方もいるでしょう。
そのような場合は、退職代行サービスの利用も一つの選択肢です。
退職代行サービスとは、本人に代わって会社に退職の意思を伝えてくれるサービスのこと。
利用することで、上司と直接やりとりすることなく退職手続きを進められるとされています。
退職代行サービスが対応してくれる主な内容:
- 会社への退職意思の連絡
- 退職日の調整
- 有給消化の交渉(弁護士監修のサービスの場合)
- 必要書類の受け取り手配
「自分で電話やメールを送ることすら難しい」という状況は、決して甘えではありません。
自分の心身を守ることを最優先に考えたうえで、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
退職代行サービスについて詳しく知りたい方は、退職代行おすすめサービス紹介をご確認ください。
よくある質問(Q&A)
Q. 電話やメールでの退職連絡は法律的に問題ありませんか?
A. 退職の意思表示には、法律上、特定の方法が定められているわけではないとされています。
口頭でも書面でもメールでも、退職の意思が相手に伝われば効力が生じると考えられているようです。
ただし、就業規則で「退職届の提出が必要」と定められている場合もあるため、確認しておくとよいでしょう。
Q. 電話やメールで退職を伝えたら、非常識だと思われませんか?
A. 「対面が望ましい」とされるのは事実ですが、やむを得ない事情がある場合は、電話やメールでも理解してもらえることが多いようです。
冒頭に「本来であれば直接お伝えすべきところ」というお詫びの一言を添えるだけで、印象は大きく変わるでしょう。
Q. 退職のメールや電話を無視された場合はどうすればいいですか?
A. メールや電話が無視される場合は、内容証明郵便で退職届を送付するという方法があります。
内容証明郵便であれば、「退職の意思を伝えた」という証拠が残るため、後からトラブルになるリスクを減らせます。
それでも対応してもらえない場合は、退職代行サービスや労働基準監督署への相談も検討してみてください。
労働基準監督署への相談については、労働基準監督署への相談方法で手順をまとめています。
Q. LINEで退職を伝えるのはありですか?
A. 日常的にLINEで上司と業務連絡を行っている職場であれば、LINEで退職の意思を伝えるケースもあるようです。
ただし、LINEは「既読」がつく反面、正式な書面として扱われにくいため
後日メールや書面で正式に退職届を提出しておくことをおすすめします。
Q. 退職のメールは誰に送ればいいですか?
A. まずは直属の上司に送るのが一般的とされています。
上司を飛び越えて人事部に直接送ってしまうと、上司との関係がこじれる可能性もあるため注意が必要です。
ただし、上司がハラスメントの原因になっている場合は、人事部や上司のさらに上の立場の方に送ることも検討してよいでしょう。
おわりに

「退職は対面で伝えるべき」という考え方は、確かに一般的なマナーとして根強く残っています。
しかし、体調不良やハラスメントなど、対面で伝えることが難しい事情がある場合は
電話やメールで退職を伝えることも十分に正当な選択肢です。
大切なのは、伝え方よりも
「退職の意思を明確に伝えること」と
「その後の手続きを誠意をもって進めること」ではないでしょうか。
どうしても自分で伝えられない場合は、退職代行サービスという選択肢もあります。
自分の心身を最優先に考え、無理のない方法で次のステップに進んでください。
次の職場探しをプロに相談したい方は、転職エージェントおすすめもチェックしてみましょう。
【免責事項】
本記事は、退職に関する一般的な情報をまとめたものです。
具体的な手続きは会社の就業規則や個人の状況によって異なります。
退職に関する重要な判断は、ご自身の責任で行ってください。
本記事の内容を参考にした結果について、当サイトは一切の責任を負いかねます。

