「会社を辞めた!でも、次に何すればいいの?」
「健康保険とか年金とか、手続きが多すぎて何から始めたらいいかわからない」
「期限を過ぎたらどうなるの?ペナルティがあったら怖い」
「転職先がまだ決まっていない。その場合は手続きが増えるの?」
こんな不安を抱えていませんか?
実は、退職後の手続きは「やることが多い」ように見えて、優先順位さえ把握すれば一つずつ確実に進められます。
特に大切なのは期限を守ること。期限内に動けば、ほとんどの手続きはスムーズに完了します。
大丈夫です。
この記事では、退職後にやるべき手続きを時系列順・期限付きで解説します。
これを読めば、何を・いつまでに・どこでやるべきかが一目でわかるはずです。
退職後の手続き:全体の流れと優先順位
退職後に必要な手続きは大きく5種類あります。
まず全体像を把握しておきましょう。
- ①退職日当日:備品返却・私物持ち帰り・書類受け取り
- ②退職後14日以内(最優先):健康保険の切り替え・年金の切り替え
- ③退職後すぐ(離職票が届いたら):失業保険の手続き
- ④その都度:住民税の支払い
- ⑤翌年2〜3月:確定申告(必要な人のみ)
特に健康保険と年金の切り替えは退職後14日以内が期限です。
この2つを最優先で対応することが、退職後手続きの鉄則です。
退職日当日にやること

最終出社日(退職日当日)に確実にやっておくべきことを整理します。
①会社の備品を返却する
返却が必要なものは、事前にリストアップして漏れなく準備しておきましょう。
- 社員証・IDカード・セキュリティカード
- 名刺(自分のもの・受け取ったもの両方)
- 制服・作業着
- 会社のパソコン・スマホ
- 鍵・ロッカーキー
- 社内資料・マニュアル(電子データも含む)
可能であれば返却書にサインをもらっておくと、後から「返していない」とトラブルになるリスクを防げます。
②私物を持ち帰る
最終日に慌てないよう、数週間前から少しずつ持ち帰るのがおすすめです。
デスク・ロッカー・共有スペースに残した私物を確認し、会社のものと混ざらないよう注意してください。
③必要書類を受け取る(または郵送依頼する)
以下の書類は、退職後の各種手続きに必要になります。
退職日当日に受け取れるものと、後日郵送されるものがあるため、何をいつまでにもらえるか事前に確認しておきましょう。
離職票:失業保険の申請に必要。退職後10日〜2週間で郵送されることが多い。届かない場合はハローワークに相談。
雇用保険被保険者証:次の会社への入社手続きや、失業保険の申請に必要。
年金手帳:会社が保管していた場合は返却してもらう。次の会社で必要になる。
源泉徴収票:確定申告や次の会社での年末調整に使用。退職後1ヶ月以内に発行される。
健康保険資格喪失証明書:国民健康保険に切り替える際に必要。依頼すれば発行してもらえる。
書類が届かない場合は会社に連絡し、それでも対応してもらえなければ労働基準監督署に相談しましょう。
退職後に会社との連絡を取りたくない場合や、ハラスメントがあった場合は、退職代行サービスを通じて書類交付を請求する方法もあります。
ここまで退職手続きが完了したら、次のステップとして転職活動を始める方も多いでしょう。
退職を伝えることができずに悩んでいる方や、引き止めがひどくて身動きが取れない方には、退職代行サービスという選択肢があります。
退職後14日以内:健康保険の切り替え(最優先)
退職すると、翌日から会社の健康保険が使えなくなります。
保険なしの状態で病院に行くと、医療費が全額自己負担になります。
退職後14日以内に、以下の3択から選んで切り替えてください。
選択肢①:国民健康保険に加入
最もオーソドックスな選択肢です。
手続き場所は市区町村役場で、退職後14日以内に手続きしてください。
持参するもの:健康保険資格喪失証明書・身分証(マイナンバーカード等)・印鑑
保険料は前年収入によって異なります。
在職時より高くなるケースもあるため、事前に役場の窓口で試算してもらうとよいでしょう。
特に収入が高かった年に退職した場合、翌年の国民健康保険料が高額になることがあります。
保険料が高くて支払いが難しい場合は、軽減制度(前年所得に基づく保険料の減免)を活用できる場合もあるため、窓口で相談してみましょう。
選択肢②:任意継続(退職前の保険を継続)
退職前の健康保険組合に加入し続ける制度です。
期限は退職後20日以内と、国民健康保険より短いので注意してください。
手続き場所は、加入していた健康保険組合です。
在職時は会社が保険料の半分を負担していましたが、退職後は全額自己負担になります。
そのため、任意継続の保険料は在職時の約2倍になることが一般的です。
継続できる期間は最長2年間で、国民健康保険と保険料を比較してから決めると良いでしょう。
なお、任意継続中に就職した場合は、その時点で資格を喪失し、新しい会社の健康保険に切り替わります。
選択肢③:家族の扶養に入る
配偶者や親が会社員で、本人の年収見込みが130万円未満であれば、扶養に入ることができます。
扶養に入れば保険料が無料になるため、条件を満たす方には最もお得な選択肢です。
手続きは家族の勤務先を通じて行います。できるだけ早めに依頼してください。
退職後14日以内:年金の切り替え手続き

会社員は「厚生年金」に加入していますが、退職後は「国民年金」に切り替える手続きが必要です。
手続きの基本情報
手続き場所:市区町村役場(健康保険と同じ窓口でまとめて手続きできることが多い)
期限:退職後14日以内
持参するもの:年金手帳・離職票または退職証明書・身分証明書・印鑑
保険料は月約16,980円(2024年度)で、全員一律です。
支払いが難しい場合は「免除・猶予制度」を活用する
退職後の収入が減り、年金保険料の支払いが難しい場合は、免除・猶予制度を申請できます。
多くの方が「国民年金は払えないかも」と不安を感じますが、申請しないまま未納が続くのが最も損です。
この制度は、失業した方が申請しやすいよう、通常より審査が通りやすい仕組みになっています。
離職票を持参して市区町村役場の窓口で申請してください。
免除・猶予された期間は、将来の年金受給資格の計算期間には含まれます。
ただし、免除期間中は年金額が減額されるため、後から追納することで満額に近づけることができます。
未納のまま放置するより、免除申請をした方が将来の受給額・資格の面で有利です。
退職後すぐ:失業保険の手続き
次の仕事が決まっていない場合、失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できます。
離職票が届いたら、できるだけ早めにハローワークへ向かいましょう。
ハローワークへ持参するもの
- 離職票(1・2両方)
- マイナンバーカードまたは通知カード+身分証
- 証明写真2枚(縦3cm×横2.5cm)
- 印鑑
- 銀行の通帳またはキャッシュカード
受給できる金額と期間の目安
受給額は以前の給与の50〜80%程度(上限あり)です。
受給期間の目安は、自己都合退職で90〜150日、会社都合退職で90〜330日です。
自己都合退職の場合は、受給開始まで原則2ヶ月(7日間の待期期間+給付制限期間)待つ必要があります。
この待機期間中も、ハローワークへの定期的な求職活動報告が必要です。
失業保険を受給しながら転職活動を進めることで、収入のないプレッシャーを軽減しながら次の仕事を探せます。
焦って決めた転職は後悔しやすいため、転職エージェントを活用しながら慎重に次の職場を探すことをおすすめします。転職エージェントおすすめも参考にどうぞ。
詳しい手順は、失業保険の受け方で解説しています。
なお、転職先が決まっていて退職日と入社日が連続する場合は、ハローワークへの手続きは不要です。
その他の手続き:住民税・確定申告
住民税の支払い
住民税は前年の収入に対して翌年課税されるため、退職後も納税義務が続きます。
退職時期によって支払い方法が変わります。
1〜5月退職の場合:残りの住民税を最終給与から一括で引かれることが多い。
6〜12月退職の場合:残りの住民税を自分で分割払い。自治体から納付書が届く。
納付書が届いたら、期限内にコンビニ・銀行・口座振替で支払いましょう。
住民税の未払いが続くと延滞金が発生するため、忘れないよう納付書が届いたらすぐに対応することをおすすめします。
確定申告(該当する人のみ)
以下のいずれかに該当する場合、翌年2月16日〜3月15日に確定申告が必要です。
- 年内に転職先が決まらなかった(年末調整を受けられないため)
- 医療費が年間10万円以上かかった(医療費控除)
- 副業収入が年間20万円以上あった
確定申告をすることで、払いすぎた税金が還付されるケースもあります。
e-Taxを使えばオンラインで完結できるため、税務署に行く必要がない場合もあります。
退職年度に途中退職した場合、源泉徴収された税額が多すぎる(払い過ぎ)となるケースが多く、確定申告することで還付を受けられる可能性があります。
損をしないためにも、年内に転職先が決まらなかった方は確定申告を忘れずに行いましょう。
退職後の手続きチェックリスト

以下のリストを参考に、一つずつ確認しながら進めてください。
退職日当日
- 会社備品の返却
- 私物の持ち帰り
- 書類の受け取りまたは郵送依頼(離職票・雇用保険被保険者証・年金手帳・源泉徴収票・健康保険資格喪失証明書)
退職後14日以内(最優先)
- 健康保険の切り替え(国民健康保険・任意継続・扶養のいずれか)
- 年金の切り替え(国民年金への変更手続き)
退職後すぐ(離職票が届いたら)
- 失業保険の手続き(ハローワークへ)
その都度・翌年
- 住民税の納付書が届いたら期限内に支払い
- 翌年2〜3月:確定申告(必要な場合のみ)
よくある質問(Q&A)
Q1. 手続きを忘れて期限を過ぎてしまったらどうなりますか?
A. すぐに手続きすれば、ほとんどの場合は対応可能です。
健康保険は遡って加入できますが、その間の医療費は全額自己負担になる可能性があります。
年金は2年以内なら遡って納付できます。
失業保険は離職日から1年以内なら申請できますが、待期期間がある分受給開始が遅れます。
「もう遅い」と諦めず、気づいた時点で市区町村役場・ハローワークに相談しましょう。
Q2. 退職後すぐに転職先が決まっている場合、手続きはどうなりますか?
A. 退職日と入社日が連続していれば、健康保険・年金は新しい会社が手続きしてくれます。
ただし、退職日と入社日の間に1日でも空白がある場合は、その間は自分で国民健康保険・国民年金の手続きが必要です。
入社日が確定したら、前職の退職日と照らし合わせて空白がないか確認しておきましょう。
おわりに

退職後の手続きは、やることが多く見えますが、優先順位を知っていれば焦らずに進められます。
まず退職後14日以内の健康保険・年金の切り替えを最優先に動き、離職票が届いたらハローワークへ向かいましょう。
各窓口(市区町村役場・ハローワーク・年金事務所)は、丁寧に教えてくれるため、わからないことは遠慮なく質問して構いません。
「知らなかった」では済まされない手続きもあるため、この記事を保存しておいて、必要なタイミングに一つずつ確認しながら進めてください。
「退職自体がまだできていない」という方は、まず退職を完了させることが先決です。
退職を言い出せない・引き止めがしつこい・ハラスメントがある・精神的に限界という場合は、退職代行サービスを使う選択肢もあります。
退職代行を使えば、自分で退職の意思を伝えることなく、スムーズに退職手続きを進められます。
退職後の転職活動が不安な方は、転職エージェントに相談することで、求人紹介・面接対策・条件交渉まで無料でサポートを受けられます。
失業保険の受給期間中でも転職活動は進められるため、焦らず次の職場を選ぶ余裕が生まれます。
一つずつ手続きを終わらせながら、新しいスタートに向けて着実に進んでいきましょう。あなたの新生活が充実したものになることを応援しています。
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【免責事項】
本記事は、退職に関する一般的な情報をまとめたものです。手続きの詳細や要件は自治体・制度の変更により異なる場合があります。個人の状況により最適な判断は異なりますので、詳細は各窓口(市区町村役場・ハローワーク・税務署)にご確認ください。本記事の内容を参考にした結果について、当サイトは一切の責任を負いかねます。


