「退職したら確定申告って必要なの?」
「年末調整してもらえないなら、自分でやらないといけない?」
「確定申告を忘れたらペナルティがある?」
「去年退職したけど、申告期間が過ぎてしまったかも……」
こんなふうに悩んでいませんか?
実は、退職後の確定申告は「必要な人」と「不要な人」がいます。
状況をきちんと理解すれば、焦らず対応できます。
大丈夫です。
この記事では、退職後に確定申告が必要なパターンと、実際の手順をわかりやすく解説します。
これを読めば、自分が申告すべきかどうかがはっきりわかり、手続きに迷うことなく進められるでしょう。
📌 こんな方におすすめ
- 40代・50代でキャリアチェンジや転職を考えている方
- 年齢を理由に転職を諦めかけている方
- 自分の強みを活かした転職戦略をプロと一緒に考えたい方
退職後に確定申告が「必要な人」と「不要な人」
結論からいうと、退職後に確定申告が必要かどうかは「その年に再就職したかどうか」と「特定の控除を使うかどうか」によって決まります。
まず基本を整理しておきましょう。
会社員は毎年12月に「年末調整」という手続きを会社が代わりに行います。
年末調整では、1年間に払いすぎた税金が還付されます。
しかし退職すると、その年の年末まで在職していなければ年末調整を受けられません。
その場合、自分で確定申告をすることで、払いすぎた税金を取り戻せる可能性があります。
確定申告が必要になる可能性が高い人
- その年の12月31日時点で再就職していない人
- 年の途中で退職し、転職先で年末調整を受けていない人
- 医療費控除や住宅ローン控除を受けたい人
- 退職金に関して申告書を提出していなかった人
- 副業などで20万円を超える所得があった人
これらに1つでも当てはまるなら、確定申告を検討すべきです。
確定申告が不要な人
- 年の途中に転職し、転職先で年末調整を受けた人(前職の源泉徴収票を提出済み)
- 退職後は収入がゼロで、特定の控除も必要ない人
- 失業保険のみ受給していた人(失業保険は非課税のため申告不要)
ただし、申告が不要であっても「申告した方が得をする」ケースがあります。
払いすぎた源泉徴収税が還付される可能性があるためです。
手続きは無料で、マイナンバーカードがあればオンラインでも完結します。
「必要かわからない」という場合でも、一度確認してみることをおすすめします。
退職後に確定申告が必要になる5つのパターン
ここからは、退職後に確定申告が必要になる具体的なパターンを5つ解説します。
自分の状況に照らしながら読んでみてください。
①年内に再就職しなかった場合
最も多いパターンです。
退職後に年末まで再就職しなかった場合、その年の年末調整は受けられません。
会社は給与から毎月「仮の税額」を源泉徴収しています。
この仮の税額は、12月まで働くことを前提に計算されています。
途中退職した場合、実際の年収は当初の見込みより少なくなるため、払いすぎている可能性が高いです。
確定申告を行えば、払いすぎた税金が還付されます。
退職した年の翌年1月1日から確定申告(還付申告)は可能です。
通常の確定申告期間(2月16日〜3月15日)を待たずに手続きできます。
まずは退職時に会社からもらった「源泉徴収票」を手元に用意しておきましょう。
退職後の手続き全般については、退職後の手続きガイドでまとめていますので合わせて確認してください。
②失業保険を受給していた場合(申告不要だが注意点あり)
失業保険(雇用保険の基本手当)は、所得税の対象外です。
そのため、失業保険の受給自体を確定申告で申告する必要はありません。
ただし、注意すべき点が2つあります。
1つ目は、失業保険受給中に再就職し、その年の年末調整を受ける場合です。
再就職先に「退職時の源泉徴収票」を提出すれば、前職分も合算して年末調整してもらえます。
この手続きを怠ると、後日追加納税が発生することがあります。
2つ目は、失業保険受給中に別の収入(パートや副業など)があった場合です。
副業収入などが加わると、確定申告が必要になるケースがあります。
失業保険の詳しい仕組みについては、失業保険の受け方で解説しています。
会社都合か自己都合かによって受給できる時期も変わります。
退職の種類と失業保険の関係は、会社都合退職と自己都合退職の違いを参考にしてください。
③医療費控除・住宅ローン控除を使いたい場合
退職した年に医療費が10万円を超えていた場合は、確定申告で「医療費控除」を使えます。
医療費控除は、かかった医療費から10万円(または所得の5%のどちらか低い方)を引いた金額が控除対象です。
入院費・手術費・通院のための交通費(電車・バス)なども対象になります。
ただし、美容目的の施術や健康診断のみの費用(疾病が見つかり治療した場合を除く)は原則対象外です。
住宅ローン控除については、退職して年末調整を受けられなかった年でも確定申告で適用を受けられます。
年末調整で受けていた住宅ローン控除は、退職年には確定申告で引き継ぎます。
これらの控除は申告しなければ自動的に受けられないため、見落とさないようにしましょう。
退職前にやるべき準備全般は、退職前にやるべきこと完全チェックリストも参考にしてください。
④退職金の税金を確認したい場合
退職金を受け取った場合、税金の扱いが通常の給与と異なります。
通常、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、退職金にかかる税金は会社が源泉徴収します。
この場合、退職金について別途確定申告する必要は原則ありません。
しかし、申告書を提出していなかった場合や、退職金の課税計算に誤りがないか確認したい場合は、確定申告で精算することができます。
退職所得には「退職所得控除」が認められており、勤続年数が長いほど控除額が大きくなります。
長年勤めた方ほど税負担が軽くなる仕組みです。
控除の計算方法は国税庁のホームページで確認できますが、詳細はご自身の状況に合わせて税務署に問い合わせることをおすすめします。
退職金の税金の考え方については、退職金の基礎知識でまとめています。
⑤副業収入が20万円を超えていた場合
退職後にフリーランス・パート・副業などで収入を得ていた場合、金額によっては確定申告が必要です。
会社員として勤務していた時期は「給与収入」として扱われますが、退職後の収入は「雑所得」や「事業所得」となります。
退職後の年に、給与以外の所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。
20万円以下の場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。
「申告不要」と「住民税の申告不要」は別の話なので、注意が必要です。
また、退職後に無収入の期間があった場合でも、給与収入が発生していた月分については源泉徴収票をもとに申告できます。
次のキャリアに向けて転職活動を進めるなら、転職エージェントの活用も一つの選択肢です。
プロに相談しながら転職活動と手続きを並行して進められます。
退職後の確定申告の手順4ステップ

ここでは、退職後の確定申告の基本的な手順を4ステップで解説します。
初めてでも順番通りに進めれば、迷わず対応できます。
ステップ①必要書類を集める
確定申告に必要な書類を事前に揃えましょう。
主な必要書類は次のとおりです。
- 源泉徴収票(退職した会社から発行されたもの)
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 銀行口座の情報(還付金の振込先として必要)
- 医療費の領収書(医療費控除を使う場合)
- 住宅ローンの残高証明書(住宅ローン控除を使う場合)
- 副業・フリーランスの収入・経費の記録
源泉徴収票は、退職後1〜2ヶ月以内に会社から郵送されることが一般的です。
もし届いていない場合は、退職した会社の人事・総務部門に連絡して再発行を依頼しましょう。
会社との連絡が難しい状況の方は、退職代行サービスを活用して退職手続きを進める方法もあります。
退職前にやるべき準備については、退職前にやるべきこと完全チェックリストも参考にしてください。
ステップ②申告書を作成する
確定申告書は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使うとオンラインで作成できます。
画面の指示に従って源泉徴収票の数字を入力していくと、自動で計算が行われます。
還付になる場合は、申告書に還付を受ける口座を入力します。
「e-Tax(電子申告)」を使えば、オンラインで申告まで完結します。
マイナンバーカードとスマートフォン(またはICカードリーダー)があれば、税務署に行く必要がありません。
紙での申告を希望する場合は、税務署で申告書用紙をもらって記入する方法もあります。
わからない箇所があれば、税務署の相談窓口(2月〜3月は混雑するため早めに)を活用しましょう。
ステップ③税務署に提出する
申告書が完成したら、提出します。
提出方法は主に3つです。
- e-Taxでオンライン提出(マイナンバーカード必要)
- 税務署への郵送(確定申告書の控えに返信用封筒を同封)
- 税務署の窓口に直接持参
通常の確定申告期間は毎年2月16日〜3月15日です。
ただし、還付申告(払いすぎた税金を取り戻す申告)は1月1日から行えます。
退職後に確定申告する場合、多くのケースで還付申告になるため、翌年1月から手続きを始められます。
税務署は2〜3月に混雑します。
余裕を持ってe-Taxまたは早めの窓口対応をおすすめします。
ステップ④還付金を受け取る
申告が受理されると、数週間〜1ヶ月程度で指定の口座に還付金が振り込まれます。
e-Taxで申告した場合は、書面申告より早く処理されることが多いです。
追加納税が発生した場合は、期限(3月15日)までに納付します。
振替納税・クレジットカード払い・コンビニ払いなど、複数の納付方法があります。
退職後の生活費が心配な方は、失業保険の受給と並行して手続きを進めることを考えておきましょう。
健康保険の手続きについては、退職後の健康保険の選び方で詳しく解説しています。
確定申告の期限と、遅れた場合どうなるか
「申告期間を過ぎてしまった」という方も、諦めないでください。
還付申告は5年間さかのぼれる
払いすぎた税金を取り戻す「還付申告」は、申告期限が異なります。
還付申告に関しては、申告できる権利が発生した日の翌日から5年間、さかのぼって申告が可能です。
たとえば、2022年に退職して申告をし忘れた場合、2027年まで申告できます。
「もう遅い」と思っていても、5年以内であれば税金が還付される可能性があります。
まずは税務署や国税庁のホームページで確認してみましょう。
期限後申告・追加納税が発生するケース
一方、追加で税金を納める必要があるケース(副業収入が多かった場合など)では注意が必要です。
通常の申告期限(3月15日)を過ぎても申告はできますが、遅延した場合はペナルティが発生することがあります。
期限後に申告すると「無申告加算税」、納期限を過ぎると「延滞税」が本来の税額に上乗せされます。
ペナルティの税率は申告の状況や税法の改正によって変わります。
いずれにせよ、放置すればするほど負担は増えます。
気づいた時点で早めに自主的に申告するのが、最もペナルティを抑える方法です。
具体的な税率や計算方法は国税庁のホームページまたは税務署の窓口で確認してください。
まだ退職を言い出せていない状況の方は、退職手続きのプロに相談することも一つの選択肢です。
退職をスムーズに進めるための退職代行サービスの詳細はこちらをご確認ください。
退職の手続きがスムーズに進めば、その後の確定申告などへの準備も落ち着いて進められます。
よくある疑問と答え(Q&A)
Q1. 転職先で年末調整をしてもらえる場合、自分で申告しなくていい?
A. 基本的に自分での確定申告は不要です。
年内に転職し、転職先で年末調整を受けた場合は、前職の源泉徴収票を転職先に提出することで1年分の税額を合算して精算してもらえます。
ただし、医療費控除や住宅ローン控除など、年末調整では対応できない控除がある場合は別途確定申告が必要です。
転職後の手続きについては、退職後の手続きガイドでも流れを確認しておきましょう。
Q2. 源泉徴収票が見つからない場合はどうする?
A. 退職した会社に再発行を依頼するか、税務署に相談しましょう。
源泉徴収票は法律上、会社が発行する義務があります。
退職後に一定期間が経過していても、発行を求めることができます。
もし会社が発行を拒否する場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することで対応してもらえます。
会社との交渉が困難な場合は、退職代行サービスを活用して書類の催促を代行してもらう方法もあります。
Q3. 退職後すぐに次の転職先が決まった場合、手続きはどうなる?
A. 転職先に前職の源泉徴収票を提出し、年末調整で一本化してもらいましょう。
退職後すぐ転職が決まった場合は、入社時または年末に前職の源泉徴収票を提出します。
転職先が合算して年末調整を行うため、自分で確定申告する必要は原則ありません。
転職活動を効率的に進めたい方は、転職エージェントを活用することで、手続きのアドバイスを含めてサポートを受けられます。
エージェントは無料で利用でき、転職先との条件交渉なども代行してくれます。
おわりに

退職後の確定申告は、正しく手続きをすれば払いすぎた税金を取り戻せる大切な機会です。
「面倒だから後回し」にしていると、5年の請求期限が過ぎて還付を受け損ねることもあります。
まず自分の状況を確認してみましょう。
- 年内に再就職しなかった → 確定申告で税金が戻る可能性あり
- 医療費が多かった・住宅ローンがある → 控除を忘れずに申告
- 退職金を受け取った → 申告書の提出状況を確認
- 副業収入があった → 20万円超なら確定申告が必要
手続きに不安がある場合は、税務署の無料相談を活用しましょう。
退職後の手続きが一通り落ち着いたら、次のステップとして転職活動を始めましょう。
転職エージェントを使えば、求人の紹介から面接対策まで無料でサポートを受けられます。
まだ退職を言い出せていない方には、退職代行サービスという選択肢もあります。
プロが代わりに退職の手続きを進めてくれるため、精神的な負担を大きく減らせます。
退職後の手続きをしっかり終えて、次のキャリアへの第一歩を踏み出すことを応援しています。
📌 こんな方におすすめ
- 新卒・第二新卒でホワイト企業への就職を目指したい方
- 就職活動がうまくいかず内定に悩んでいる方
- 自分に合ったキャリアをじっくり考えながら転職したい方
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